会長の時間8 平成24年9月5日(水)

2012-09-05

「侮られる日本」2012.9.5

日田ロータリークラブ会長 橋本信一郎

 

今年7月のロシアのメドベージェフ首相の国後島訪問に始まり、8月の李明博韓国大統領の竹島訪問、尖閣諸島への香港反日団体の不法上陸など、ここ数カ月で我が国を領土・領海を侵す行為が激しさを増しています。

鳩山元総理の、普天間の国外少なくとも県外発言、日米中正三角関係論からトラストミー発言、管政権での尖閣諸島沖の中国漁船衝突事故での船長無罪放免等々、我国安全保障の基軸である日米同盟を揺るがせ、我国外交の弱体化を目の当たりに見せて、周辺国に付け入る隙を与えてしまったことは否定できません。

 

しかし、これらの問題は、今に始まったことではなく日本の敗戦後ずっと続いているもので、それが中国の台頭などの国際情勢の変化と、民主党政権のまずい対応により表面に噴き出してきたのが昨今の現象だと思います。

 

日本は敗戦以降、自分で自国の独立を守るという強い意志を失ってしましました。日本国憲法の前文では「日本国民は、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」とあります。しかし、はたして日本周辺の諸国民は、平和を愛する諸国民でしょうか。公正と信義の諸国民でしょうか。その人たちに我々の安全と生存を委ねることができるのでしょうか。

 

同じように、戦後の歴史教育は、日本の戦前は悪、戦後は善の史観で彩られています。GHQは歴史と地理を教えないように指令を出しています。例えば、学校では戦前の世界の地図は教えられていません。若い人は仏領インドシナなどという言葉も知りません。タイを除いて世界中が西欧列強の植民地であったことは教えられてはいません。

 

そういうことで、戦後世代は幕末から敗戦まで日本人がどのような思いで必死に生きてきたかを知りません。こういう歴史観で、民族の誇りも自覚も育つはずがなく、他国から侮られるのは仕方のないことです。

 

外国からいわれのない誹謗中傷を受けたら、反論できるだけの知識と論理を若い人たちは学ばなければなりません。我が国の歴史や文化は、他国からとやかく言われるような薄っぺらなものではありません。ハンチントン博士も日本文明をシナ文明の亜流ではなく一つの独立した文明としているように、我々の先祖は縄文時代以来、時代時代で立派な文化・文明を作り上げてきました。

 

もうそろそろ、日本人が目覚めても良い頃だと思います。またそうしなければ、素晴らしい歴史と文化を持つ我が国はどんどん侵食されてしまうのではないか懸念する今日この頃です。

 

 

 

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