会長の時間8 平成25年9月4日(水)

2013-09-04

「なぜ日本人は悪いことをしないのか」2013.09.4

日田ロータリークラブ会長 橋本信一郎

 

先日、外部卓話していただいたダータス・ノリコさんのお話は大変面白かったです。

いくつも面白いお話があったのですが、特に興味深かったのは、トルコ人のご主人が日本人と話していて気付いたことのようですが「人間は神の存在がなければ悪いことをするのに、なぜ日本人は悪いことをしないのか」ということです。

 

私は話を聴きながら、新渡戸稲造の名著「武士道」のことを思い出しました。

その第一版(1900、明治33年)の序文の中には次のことが書かれています。

 

「約10年前、著名なベルギーの法学者ラヴレー氏の家で歓待を受けて数日を過ごしたことがある。

ある日の散策中、私たちの会話が宗教の話題に及んだ。

この高名な学者に『あなた方の学校では宗教教育というものがないとおっしゃるのですか』と訊ねられ、私が『ありません』と返事をすると、氏は驚きのあまり突然歩みを止められた。

そして容易に忘れがたい声で『宗教がないとは。一体あなた方はどのようにして子弟に道徳教育を授けるのですか』と繰り返された。その時、私はその質問に愕然とした。なぜなら私が幼いころ学んだ人の倫(みち)たる教訓は学校で受けたものではなかったからだ」

 

新渡戸博士は自分に善悪の観念を作り出させた様々な要素を分析して、そのような観念を吹き込んだものは武士道であったことに思い当り、英語で「武士道」という本を書いて世に出したのです。

 

現代日本には既に武士階級もなく、小中学校でも家庭でも道徳教育が盛んに行われているということは寡聞にして知りませんが、世界的にみて、日本の犯罪発生率は低く、来日外国人が認める治安のとても良い国です。

 

このことについて、我々はもっと誇りに思うと同時に、何故そうなのかをもう一度考えてみても良いのではないかと思います。「武士道」の原文は難しいですが、台湾の李登輝元総統も「武士道解題」という本を書かれています。本棚に積んだままになっていますので改めて読んでみようと思います。

 

(註)

名著『武士道』は当初英語で書かれ、1900年(明治33年)に『武士道』の初版が刊行された。やがてドイツ語、フランス語など各国語に訳されベストセラーとなり、セオドア・ルーズベルト大統領らに大きな感銘を与えた。日本語訳の出版は日露戦争後の1908年のことであった。新渡戸の武士道は読み継がれ、21世紀に入っても解題書が出版され続けている。

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