会長の時間5 平成27年8月12日(水)

2015-08-12

日田ロータリークラブ会長 織田荘太郎

日田クラブも最近新会員が増えてきましたので、私の事をご存知でない方も多いと思いまので、まず自己紹介からさせて貰います。

私は、ロータリー歴8年9ヶ月、職業分類は山林経営です、経営する程の山林は持っていません。林業関係に、佐藤建身会友、井上明夫会友と外にもおられましたので、たまたま開いていた山林経営にはめ込まれたものと思っています。

私の仕事は、山に木を植え、根ざらいをし、真直ぐな木を育て、伐採し、出荷する事を生業にしています。伐木は少しぐらい出来ますが、ほとんど業者に委託し、主に日田郡森林組合に出荷しています。全部伐採して出荷する方法を全伐と云い、立木を間引いて出荷する方法を間伐と言います。40年前は、全伐が主流でしたが、間伐方式に切り替え、漸く軌道に乗ってきた平成3年(今から24年前)、台風19号が北部九州を襲い、日田市の山林は壊滅的打撃を受けました。それから10年間は、倒木を整理する為の伐採、植林の為の山林の片付、そして植付けと毎日朝から晩までよく働きました。

一方木材価格の方は、昭和55年(35年前)をピークに下落し始め、上質材で、㎥(リューベ)3万円していました。平成に入ってからは、上質材でリューベが9千円、切り出しと市場の経費が8千円、手元に残るのが1千円という状態です。10トントラックいっぱい積んで1万円の手取り、即ち1万円の買い物をするために、大型トラック1台分材木を積んで行く必要がありました。普通材はもっと安く、0(ゼロ)又は赤字という状態です。そういう中でも山林の手入れだけは欠かさず行っています。

外材の需要が8割と言う状況の中で、円が1ドル120円まで安くなれば、外材の輸入が減り価格も上がるだろうと考えていましたが、この考えも通用しませんでした。

今も木材価格は一向に上がりません。現在、空家が問題になる程木造住宅は飽和しています、そして新しい住宅には木材を使う事が少なくなっています。杉、檜は建築に使ってこそ価値があります、燃料用に使えばよいと言う人もいますが、燃料材はまた桁違いに安くなります。

今は木造建築の時代ではないという人が多いと思いますが、木造は決して粗悪品ばかりではありません。一般の木造に対する考えの方が間違っているのです、木造建築は高級品なのです。奈良の大仏殿のような大建築も出来ます、五重塔のように高いものも出来ます、そして千年以上も長持ちします。皆さん、お金をたくさん稼いで、高価な立派な木造住宅を作って下さい。

私は現在、ボランティア精神で空気中の炭酸ガスを、木材質に変えて山林に蓄積しています。所謂炭酸ガスのダムをせっせと作っています。いつの日かダムを放流することなく、再び木材に陽が当たる時が来ると信じて、手入れだけは怠りません。

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