会員卓話:日田市における新型コロナウイルスワクチン接種ついて 膳所会友

2021-08-11

日田市における新型コロナウイルスワクチン接種ついて

日田市医師会会長 膳所和彦

 

8月となり全国ではデルタ株を主とした新型コロナウイルス感染症が再び急激に拡大しこれまで以上の感染者数の増加を認めており、いわゆる第5波が襲来しております。

日田市におきましても徐々に感染者数が増加傾向で、特に先週からは県外からの多くの帰省者に関連する新規感染が多数報告されてきています。特にこの数日間の感染拡大は顕著であり、感染症指定医療機関であります済生会日田病院の現在の入院者数は21人となっています。24床(6床から一時的に増床)の専用病床がほぼ満杯となっており、医療逼迫状態がすぐそこまで来ています。

 

一方、日田市におけるコロナワクチン接種は、

①本年3月より医療従事者(歯科医師、薬剤師、救急隊も含む)と高齢者施設関係者、
②5月より一般高齢者、
③7月末より基礎疾患のある方、60-64歳、高校3年生、
④8月末より12-59歳の方と 国が示した優先順位に従い、事業を行って来ました。

接種方法は集団接種(アオーゼ)、個別接種(一般医療機関)、職域接種に分けられ、各々順調に事業が進んでいます。

7月31日の時点で、日田市における全人口に対する接種率は1回目 40.3%、2回目32.%であり、これは大分県平均の1回目37.6%、2回目27.4%を超える数字となっています。また高齢者接種も1回目90.4%、2回目82.5%と予想以上に多くの方の接種がほぼ完了しました。

 

日田市ではファイザー社ワクチンを主に使用し、職域接種のみがモデルナ社ワクチンとなります。ともにm-RNAワクチンで、その有効率は94-95%と非常に高くなっています。副反応については接種後に接種部位の痛み、筋肉痛、倦怠感、発熱などが見られますが、ほとんどが軽症であり数日で回復することが報告されています。但し、1回目接種より2回目接種で頻度が高く、また若年者で多く見られる傾向でした。

 

最も重大な副反応であるアナフィラキシー反応は日本全体で1,776例(0.003%)報告されていますが、ほとんどが迅速な処置にて回復しています。これまでのところ日田市ではこのアナフィラキシー反応報告例はありません。現在緊急事態宣言やまん延防止等重点措置法が一部の地域で発令されていますが、人の流れはまったく静止できていません。

新型コロナウイルス感染症を収束させる唯一の手段が、このワクチン接種となります。できるだけ多くの市民の皆様へ、できるだけ早く、コロナワクチンを接種していただくこと 強く希望いたします。

 

お盆休みがピークを迎える中、新型コロナ感染症患者がさらに増加することが危惧されます。皆様におかれましては、万全の感染防御対策を実践し、なるべく自粛生活していただくことをお願いいたします。

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