2月, 2013年
建具職人の渡辺さんに職業奉仕賞贈呈
日田市石松建具店に勤める、渡辺君夫さんに職業奉仕賞を贈呈しました。
渡辺さんは昭和34年から永きにわたり建具製造に携わられいて現在も現役です。
会長の時間30 平成25年2月27日(水)
「八重の桜」を観て 2013.02.27
日田ロータリークラブ会長 橋本信一郎
NHK大河ドラマの「八重の桜」が面白いので観ています。
昔読んだ、司馬遼太郎の「翔ぶが如く」や「竜馬がいく」などの影響もあるのかもしれませんが、私達は、どうしても薩長土肥の官軍の立場から幕末と維新を見てしまいがちです。
「八重の桜」は、佐幕側であった会津藩の立場から幕末を描いているので、発想の転換になり大いに勉強になりました。佐幕派から見れば、攘夷派などは今でいえばテロリスト集団とも言えます。
会津藩家老の西郷頼母が藩主松平容保に「京都守護職を受けるのはお止め下さい。会津藩が潰れることになります」と諫言する場面は緊迫感がありました。
後の歴史を知る我々は、西郷頼母の言った通り、会津が賊軍とされ、戊辰戦争とその後の処遇で酷い目に遭ったことを知っています。
例えば、会津戦争での会津側戦死者は埋葬を許されずに野晒しにされましたし、会津藩から斗南藩に移封させられた家族を含めた約17000名は、壮絶な寒冷と飢餓に苦しみ、一冬を越えたところで約6000名が餓死、病死により亡くなったそうです。
ですから、会津の薩摩などへの恨みは深いもので、西南の役では田原坂で多くの旧会津藩士が政府軍の抜刀隊に参加して薩摩軍と戦い、西郷、大久保がともに非業の最期を遂げたときは「当然の報いだ」と言ったそうです。
昭和61年に長州の萩市が会津若松市に対して「もう120年も経ったので」と会津戦争の和解と友好都市締結を申し入れましたが、会津は「まだ120年しか経っていない」とこれを拒絶しました。
そして、平成23年3月11日の東日本大震災において、会津若松市は萩市から義援金や原発事故避難者用の救援物資の提供を受け、ようやく会津若松市長が萩市をお礼の意味で訪問したそうです。
所で、私は合気道をしていますが、合気道開祖植芝盛平は旧会津藩士武田惣角から大東流合気柔術を習いました。その武田惣角は、ドラマに出てくる会津藩家老の西郷頼母から教授されたと言っていたそうです。元々、この技はお留め技といって、藩士の中でも上級藩士にしか教えなかった秘術だったそうですが、維新後、そのような技が一人の旧会津藩士によって細々とつながり、今や世界的に普及した合気道になっているのは奇跡に近いような話だと思います。
「八重の桜」の会津士族の役をしている男も女も凛々しくて恰好がいいのは何故でしょう。私は会津に行ったことがないので、是非、近いうちに訪問したいと思います。
大分第一グループIMを日田で開催
日田ロータリークラブがホストクラブで、大分第一グループのIM(インターシティミーティング)を開催しました。
議題は、国際ロータリー第2720地区の未来の夢計画推進国際奉仕委員長である堀智彰さん(大分キャピタルRC)によるロータリー「未来の夢計画」と、日田ロータリークラブの橋本信一郎会長による「ミヤンマーへの学校建設国際奉仕活動について」でした。
ゲスト卓話 「日田やきそば研究会」の愛Bリーグ での活動について 社団法人日田市観光協会 事務局次長 木下周さん
日田やきそば研究会の愛Bリーグでの活動、町おこしの取り組みをお話しいただきました。
以下、概要。
①ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会(通称:愛Bリーグ)とは、各地に眠っている地域資源のブランド化による地域活性化を目指す団体です。
現在は、身近にある「食」にスポットを当て、B-1グランプリを開催している。
全65団体 九州10団体 大分県3団体
②B−1グランプリとは
年に1回の「まちおこし団体」のお披露目の場であり、このイベントを通して出展団体の地域を知ったり、気に入ってもらい現地に行ってもらう事を目指している。
決してグルメイベントではない。売り込むのはその地域。
「グルメイベント」ではない。→「まちおこしイベント」
昨年の北九州大会では61万人の来場者を記録
料理提供だけではなく、並んでいる人に対してパフォーマンスをしている。
開催の2日間、お客さんを呼ぶためのイベントではなく、残りの363日のまちおこし活動が重要
売るのは「料理」ではない。→「まち」を売る
日本一のグルメを決定し、表彰するイベントではない。
→表彰を受けるのはグルメではなく「団体」
「店舗が出店し味を競う」のではない
→「まちおこし団体が出展し地域の魅力を披露」
③日田やきそばにソウル!を込めて届け隊とは
「日田やきそば」というご当地グルメを通して、日田の魅力を内外の方々と共有する事を目的』とした団体。
「日田やきそば研究会」内の市民有志の会として8月9日(日田やきそばの日に制定)に発足。
B−1グランプリやPRイベントへの出展。地元開催のイベント
2月28日・3月1日は「高校卒業記念 日田やきそば無料進呈」を実施予定。
④「Japan Food Culture festival in Thai2013」へ出展
・クールジャパンキャンペーン「新たな日本文化の発信」
・タイ国における地域格差解消のための「一村一品」
日本をPRする地域の一角として名のりを上げる事
自分たちでも「できる」という経験を積み上げる事
タイ(バンコク)の事情を把握し地元へ伝える事
(成果と経験)
出展団体10団体の内九州で唯一
地元メディア取材多数
11月に事前視察、什器・材料を95%現地調達
事前にタイ有識者を招いての「タイ勉強会」の実施(12月23日)
延べ9名がスタッフとして参加。料理提供のみならず地元を伝えるパフォーマンスと参加者の経験
ほぼ現地調達のため、食材廃棄リスク最小限に提供できた
費用としては、原価よりも「移動コスト」がネック
会長の時間29 平成25年2月13日(水)
「これから起こることを知るために」2013.2.13
日田ロータリークラブ会長 橋本信一郎
インターネットに、面白い記事がありましたので、ご紹介したいと思います。
ジム・ロジャーズの『娘に贈る12の言葉:人生と投資で成功するために』という本の書評です。私はジム・ロジャーズという人は知りませんでしたが、有名な国際投資家だそうで、10年間で4000%のリターンを実現させた実績もあるようです。
面白いと思ったのは、娘に贈る“彼の考え方”です。そのいくつかをご紹介します。私とはジムで、君とはまだ9歳の娘です。
・学生の頃の私は、単に世界中のことを調べるのが好きなだけの若者だった。
ところが、ウォール街に行くと「チリの革命で穀物が上がる」という私の意見にお金を払ってくれる人がいて驚いた。
でも、私はたとえお金をもらわなくたって、歴史や世界中の出来事を調べることに情熱を燃やすことができた。
・「他者に流されずに、自分の頭で考える」ということが重要だ。
君のアイデアが笑われたら、それは成功へのサインだ。
・常識はそれほど常識ではない。社会通念や常識と呼ばれるものが間違っていることなんかしょっちゅうだ。
・真実を見極めるためには、手に入る限りの情報に目を通して、何が真実かを常に自分の頭で考える癖をつけておかなければいけない。
あらゆる報道や雑誌の偏見を解読することを学び、政府や特定の利害関係者によって何が植え付けられているかを見抜くのだ。
・もし君が、自分自身や自分の国のことを本当に知りたいのなら、世界を見てくるといい。
外国やそこに住む人々と比較することで、いままでと違った視点で自分や自分の国を見ることができるようになる。私は、イギリスの小説家で詩人のキャップリングの次の言葉が好きだ。「イギリスだけしか知らない者にイギリスが本当に理解できるはずがない」
・哲学というのは、一般に思われているような小難しい理屈などではなく「自分の頭で、どのように考えるか」という技術なのだ。
物事を考察するには、大雑把に言って次の二つの方法がある。観察から結論を導き出す方法と、それに頼らずに理論だけで考えていく方法だ。どちらかだけが正しいというわけではなく、いろんなやり方でバランスの良い思考法を身につけることが大切なのだ。
・君にはぜひ、歴史を学んでほしいと思っている。
これから起こることを知るためにはいま何が変わりつつあるのかを知らなければならない。そして、それを理解するために、過去に何があったのかを学ぶ必要がある。
私が相場で成功を収めることができたのは、歴史を学ぶことを通じて、大きな視点で世界の変化をとらえられるようになったからだ。
・私が歴史や政治に対して興味や関心を持っていたからこそ、ある国で起こった大きな出来事が、世界のほかの国々にどんな影響を与えるのかというヒントを得ることができた。歴史を知るのに、もっとも適したメディアは書物だ。できるだけ、多くの歴史書を読んでほしい。
・父から君へのアドバイスは「変化に敏感であってほしい」ということ。
その変化はちょっとした変化ではなく、何十年に一度しか起こらないような根本的な変化のことだ。
私はジム・ロジャーズの考え方に賛成するので、早速、この本を注文しました。
会長の時間28 平成25年2月6日(水)
「ビジネスに効く教養」 2013.2.6
日田ロータリークラブ会長 橋本信一郎
2月5日付の日経新聞に「ビジネスに効く教養 何磨く?」という記事がありました。
何を「社会人として恥ずかしくない教養とするか」は定義しにくいので、ビジネスパーソン1000人にアンケート調査をしたそうです。
その結果、ビジネスパーソン1000人が考える「今学ぶべき教養」ベスト10は次の通りです。
1位 日本史全般 2位 経済学 3位 日本文化の知識 4位 世界史全般
5位 現代文学全般 6位 経営学 7位 英語 8位 スーツ(衣服)
9位 音楽全般 10位 正しい日本語
私が驚いたのは、ベスト3に「日本史全般」と「日本文化の知識」の二つが入ったことです。英語は7位でした。
グローバル化が進む中、コミュニケーションに英語など外国語が必要なことは言うまでもありませんが、単に英語を喋るだけでは世界と対等に付き合えないということが、実際に国際ビジネスに携わった体験から分かって来たのではないでしょうか。
グローバル化が進めば進むほど、自国の歴史や文化を踏まえて自国のことを語れる人でなければ、世界で対等に渡り合えないと思います。
民族と民族が頻繁に交流する世界では、自分が何者であるかの自己証明、アイデンティティとアイデンティティのぶつかり合いがあって初めてお互いが対等の立場に立てるのだろうと思います。
日本人はそういう厳しい環境になかったのは幸いでしたが、これからはサッカーでいう削り合うような自己主張が必要になってきます。
自国の歴史や文化あるいは立場を説明できない、或いは主張できないのでは、他国の人の信頼や尊敬を勝ち得ることはできません。
お茶の水大学の藤原正彦さんが、イギリスの大学にいたとき、あちらの教授にお茶に誘われたそうです。その会話の中で「元寇は文永と弘安で、どう違うのですか?」と普通に聞かれて冷や汗をかいたそうです。「もし答えられなくても何ごともなく過ぎるでしょうが、二度とお茶には誘われないでしょう」と藤原さんは書いていました。
私はそれほど高尚な話ではありませんが、近隣諸国人から、いきなり先方の主張をぶっつけられたことが何度もあります。
しかし、彼らは一方的な歴史教育しか受けたことがありませんから、別の観点から質問をすると全く答えられません。最後には「そうかも知れない」と言われて、こちらが逆に驚くことがあります。
何もこちらから喧嘩を売ることはありませんが、こちらからすれば言いがかりともいえるクレームをつけられたときに対応できるだけの準備はしておくべきだと考えます。
相手の主張に迎合したり、無闇に謝るだけでは、腹の中で軽蔑されるだけです。
今、日本人は自国の歴史を知らない人が多いです。これは国民に責任があるのではなく、自国の歴史などを教えなくした戦後の教育にあります。高校で日本史は必修ではないそうです。
そうした中で、今回のアンケートで、日本史全般、日本文化の知識がベスト3に二つも入ったことはとても歓迎すべきことで、いずれ、日本史は高校でも必修になるだろうと考えます。
ゲスト卓話 「日本と台湾文化の違い」黃盈錕(コウエイコン)さん
台湾 台北出身の黃さんに、日本との交通事情、食文化の違い、歴史などを卓話していただきました。