10月, 2018年

会長の時間14 平成30年10月31日(水)

2018-10-31

日田ロータリークラブ 会長 膳所和彦

高山ガバナーをお迎えして

 

本日は国際ロータリー第2720地区本年度ガバナーであります高山泰四郎様をお迎えしての、日田ロータリークラブおよび日田中央ロータリークラブの合同例会です。まずは先日の日田ロータリークラブ創立55周年記念行事には、第2720地区の多くのロータリアンにご参加いただき、また高山ガバナーには丁重な祝辞を賜りましたことに対しまして、心より御礼申し上げます。

本日高山ガバナー、令夫人操様、また地区副幹事の薬真寺朗彦様におかれましては大変お忙しい中を日田にお越しいただき、誠に有難うございます。本年度の高山ガバナーの地区スローガンは「ロータリーを信奉し、奉仕に行動しよう」~ロータリー心の太陽~となっています。この「信奉」と「太陽」と言うことばに私は深く印象付けられました。これらは高山ガバナーのロータリーへの愛がいかに強いかを示していることばだと思います。後ほど、その愛に溢れた高山ガバナーのお話しを伺うのを楽しみにしております。本日は宜しくお願いいたします。

日田ロータリークラブ創立55周年記念事業を終えて

2018-10-17

日田ロータリークラブ会長 膳所和彦

10月6日に開催いたしました日田ロータリークラブ創立55周年記念講演会・式典・祝賀会はすべて盛会にうちに終えることができました。これも一重に会員の皆様の絶大なる御協力によるものと深く感謝申し上げます。

記念講演会はNPO法人ロシナンテス代表であります川原尚行先生にスーダンでの医療を中心とした支援活動についてお話いただきました。川原先生が長年行っている活動はあまりにも過酷であり、私達の想像を超えるものでありました。先生がいかなる苦難にも真っ向から立ち向かう姿に対し、私達は深い感動を覚えざるを得ません。その活躍は医療だけでなく、学校建設や井戸設置など人々の生活そのものにも大きな影響を与えており、スーダンの人々にとって正にスーパーヒーロー的存在ではないでしょうか。今回の講演会にはロータリアンだけでなく、一般日田市民の方や日田市医師会准看護学院と昭和学園看護専攻科の学生さん達などを含め、約600人の聴衆に参加していただきました。これは私達の予想を超えるものでした。台風襲来中の悪天候にもかかわらず多くの方々に参加していただいたことは、私達にとって感慨深いものがありました。また講演会を実行するにあたり、会場となりました昭和学園のスタッフそして学生の皆様には、多大なる御協力をいただきました。心より御礼申し上げます。

記念式典からは会場を道路の向かい側にあるマリエール・オークパインに移りましたが、会員の皆様の円滑な誘導により、来賓およびロータリアンの方々の移動もスムーズに行われました。記念式典には残念ながら、大分県知事広瀬勝貞様、日田市長原田啓介様、国際ロータリー第2720地区ガバナー高山泰四郎様は出席できず、すべて代理の方々の参加でした。皆様より代理としての祝辞を賜ることができました。さらに中津ロータリークラブ時松会長よりお言葉をいただき、最後に台湾嘉義ロータリークラブ会長の許朝謀様より日本語での祝辞をいただきました。かなりの長文であったにもかかわらず、すべて日本語で述べられてことには感激いたしました。来年春には嘉義ロータリークラブの周年行事に参加予定ですが、その時の挨拶を中国語で行なうかどうか……今から不安です。式典担当の皆さんのおかげで記念式典も予定通り進行し、1時間で終えることができました。

記念祝賀会は同じマリエール・オークパインの3階で行われました。式典が順調に、また時間通りに行われたので、祝賀会もスムーズに開演となりました。司会が三苫会友から松浦会友に代わりましたが、なかなかうまくこなしていたと思います。乾杯の前に永田副ガバナーのサプライズ・バースデーのお祝いを行い、非常に喜んでいただきました。その後宴が進行し、なでしこ会による女性日田祇園囃子と変面のショーが行われ、喝采を受けました。私もなるべく多くの席を回り、多くの方たちとお話したかったのですが、全員と接することはできませんでした。この点は大いに反省しております。今回初めて企画したバーコーナーは意外と好評だったようです。皆さんも色々なお酒を楽しまれたと思います。最後は武内祝宴委員長による日田式の締めで会を閉じました。

全体を通して、会としてはつつがなく進行できたと感じております。参加していただいた方々より、賛辞の声をいただきました。私としては満足できる創立記念行事となりました。これもすべて会員の皆様の最高のパフォーマンスによるものです。日田ロータリークラブは最高です。

会長の時間13 平成30年10月17日(水)

2018-10-17

日田ロータリークラブ 会長 膳所和彦

本庶佑氏ノーベル医学生理学賞受賞

 

先日、京都大学名誉教授の本庶佑(ほんじょ・たすく)氏がノーベル医学生理学賞を受賞されました。米国テキサス大学のジェームス・アリソン博士との共同受賞でしたが、日本人(外国籍の日本人も含む)としては27人目の受賞者となります。受賞理由は、体内で異物を攻撃する免疫反応に対し抑制をかけるタンパク質「PD-1」の発見でした。そして免疫反応において重要な役割を果たしているT細胞にある「PD-1」と結合し、免疫反応にブレーキがかからないようにする「免疫チェックポイント癌阻害薬」として開発されたのがオプジーボでした。このオプジーボが4年前に登場してから癌治療の現場は一変したようです。これまで治療の手立てがなかった進行癌に対しても、オプジーボが劇的に有効であり、癌を縮小したとの報告が相次いでいます。効果があった患者さんでは長期生存できる可能性が高まっています。

ここで癌と免疫の関係について簡単にお話します。私達の周りには細菌やウイルスなどの病原体が無数にあり、これらが体の中に侵入して病気の原因となります。このような病原体や癌細胞などから体を守っているのが「免疫」です。免疫は体の中に自分以外のもの、いわゆる異物が侵入してくるとこれを攻撃して体から排除します。癌細胞も異物とみなされ、同じように攻撃されるのです。この免疫反応にとって司令塔として働くのが「T細胞」です。癌細胞が侵入してくるとこのT細胞が活性化され、癌をアタックします。この時前述したT細胞のPD-1はこれらの免疫反応にブレーキをかけますが、オプジーボがPD-1に結合して、その作用をブロックすることでT細胞はその役割を十分果たすことができるのです。つまり癌細胞がT細胞の攻撃によって力を失うことになります。オプジーボのように癌細胞を直接攻撃するのではなく、免疫力を高めることで癌を治療するような免疫療法は、これまでの「手術療法」、「放射線療法」、「化学療法」とは異なる、新しいしかも非常に有用な癌治療法と期待されています。

オプジーボは癌に対する夢のような治療薬ですが、勿論問題がない訳ではありません。まず副作用には十分な注意が必要です。100%癌だけに有効で、正常組織にまったく無害である薬剤はありません。オプジーボがこれだけ強い免疫効果がありますので、当然体の他の臓器への影響も無視できません。間質性肺炎、心筋炎、横紋筋融解症、大腸炎、肝障害、血小板減少症などの副作用があることをしっかり認識しておく必要があります。オプジーボのもう一つの問題点は、非常に薬価が高いと言うことです。当初1ボトル100mgが73万円でした。これを体重60kgの肺癌の患者さんで換算すると、1回あたりの薬剤費用が約130万円かかり、1年間では約3,500万円にもなります。もちろん高額医療費制度がありますので、患者さんの自己負担額は月15万円を超えることはありません。残りはすべて国庫負担となるのです。現在日本には約13万人の肺癌患者がいるとされ、例えばこのうち5万人が1年間オプジーボを使うと仮定すると、総費用は1兆7,500万円となる計算です。このような現実を踏まえ、厚生労働省はオプジーボの価格を100mgあたり73万円から28万円へ引き下げました。一方オプジーボのような高額な新薬が続々と認可されてきており、医療費全体(約42兆円)の約20%を占める薬剤費はもっと増えることが予想されます。このことは間違いなく保険料の引き上げや増税と言った私達国民の負担増につながると思われます。費用対効果の点からみると、これら高額な「夢の薬剤」の使用は果たして正当であるかどうか….今後オプジーボなどのような新しく開発された高額な薬剤の使用については適切なガイドライン作りが必要となってきます。

最後になりますが、今回ノーベル医学生理学賞を受賞された本庶先生は山口県立宇部高等学校の出身です。同じ山口県人として、世界的な大偉業を達成された本庶先生を大いに誇りに思います。

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