会長の時間26

2023-03-01

日田ロータリークラブ会長 石松雅彰

先日の会長の時間でもお話ししましたが、2014年10月、RI理事会は3月を重要分野である「水と衛生月間」としました。

2020年時点、世界では約20億人が安全に管理された飲み水を使用できず、世界人口の11%にあたる7億7,100万人が、限定的な飲み水、改善されていない水源、或いは地表水を利用しており、さらに、この内の1億2,200万人は、湖や河川、用水路などの未処理の地表水を使用していると言われています。

そして、7億7,100万人のうち4億人がサハラ以南アフリカで、3億600万人が東アジア・東南アジア、または中央アジア・南アジアで暮らしています。

日本では、透明で清潔な飲み水を毎日飲めるのは当たり前のことですが、世界ではこれだけ大勢の人々が安全な飲料水を飲むことができず、さらに世界人口の半数近くが安全に管理された衛生的なトイレを利用できない状態ともいわれています。

安全な水と衛生設備の利用は、全ての人がもつべき権利です。なのに、汚染水で病気になる人や命を落とす人が後を絶ちません。未来を担うはずの子どもたちは、水汲みなどの労働によって学校に通えず、つらい境遇を強いられています。

このため、ロータリーではこれらの地域で、井戸を掘ったり、雨水貯蔵システムを設置し、安全な水を確保するとともに、それらの設備を維持する方法を地域の人に教えてきました。また、衛生や伝染病に関する教育も行うことで、コミュニティ全体の生活を改善し、こどもの通学率を高めてきました。

一人に安全な水を提供するのに必要なコストは24ドルと言われています。ロータリー財団は2013年から100ヶ国余りで実施されている1000以上のプロジェクトに投資をし、これらの補助金を活用しロータリー会員が浄水、衛生教育、仮設トイレの建設、廃棄物管理などを支援しています。

日田RCの55周年式典で記念講演をいただきました川原尚行DRが理事長を務めておられる認定NPO法人 ロシナンテスもアフリカ・スーダンやザンビアで医療支援や衛生的な水の確保活動を続けられています。

我がクラブも、橋本信一郎会友や田嶋篤会友が会長を務められた時、ミャンマー・キータンゴン村での学校建設、学用品の支援、そして織田荘太郎会友が会長を務められた時に、井戸の掘削、整備などの支援活動を行いました。

2021-22年度のグローバル補助金(約11億9,900万円)のうち、約15.6%(1億8,700万円)が「水と衛生」分野に使われています.

ロータリーが重要分野での活動を進めるには、その財源が必要です。ロータリー財団への寄付が、ロータリーの活動を支える基盤となります。

今後も、皆さんのロータリー財団へのご協力をお願いし、会長の時間を終わります。

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