会長の時間14

2020-11-11

日田ロータリークラブ会長 井上太香美


今週も、アメリカの大統領選挙について話します。選挙結果は世論調査の予想以上にトランプ氏の票が伸びて、大接戦になりました。バイデン氏の勝利が確定したように見えますが、スムーズに来年1月の大統領就任となるかまだ予断を許せません。過去の大統領選挙では敗れた候補者が敗北を認め、相手をたたえてノーサイドとなり、「一緒に良い国を作りましょう」と戦った傷を癒すのが慣例でした。その慣例に反して訴訟で決着をつけると主張をすることは、選挙の意義を冒とくするものであり、許される行為ではありません。


このように言うのは日本人的発想かもしれませんが、両者の得票数がわずかであることからも、アメリカ社会の分断の修復は新大統領にとって容易ならざる政策となることでしょう。ただトランプ氏が在任した4年間の実績は、通常の政治の常識を逸脱したものでした。


アメリカ第一主義を掲げ同盟国を軽視し、偏ったとみられる外交政策に世界中が振り回されました。ひんしゅくを買った言動も問題となりました。しかしこれを支持する7000万票を超える得票数があったことは現代のアメリカがいかに病んでいるかを象徴するものでありましょう。アメリカの現象は遠からず、世界に波及します。いやすでに波及しています。民主主義という手間がかかり、時間のかかる政治が危うくなっています。すでに独裁政治が幅を利かす国が現れています。これからの政治がどちらの方向に向かうのか心配でなりません。いずれにしても超大国アメリカの国力は落ちています。日本の政治に目を移したとき、今までのようにアメリカのあらゆる傘に「おんぶに、抱っこ」された状態は許されないでしょう。すでに日本は経済大国ではありません。日本が、日本とした主体的国家像をしっかりと確立して世界にこれを示し、開発可能な発展目標いわゆるSⅮGsを着実に進めてアメリカの属国ではないことを明らかにしてゆくことが大切ではないかと偉そうに考えています

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